アメリカ大陸という名前は大航海時代のイタリア人航海士、アメリゴ・ベスプッチ(Amerigo Vespucci 1454年‐1512年)に由来しています。
アメリカ大陸を「発見」したのはコロンブス
Nome: Cristóvão Colombo
⋆1451 ✞ 1506
Causa da morte: Síndrome de Reiter pic.twitter.com/S8WtQzoueE— Morte na História (@MorteNaHistoria) 2017年3月29日
アメリカ大陸を最初に「発見」したのは、コロンブス(1451年‐1506年)でした。
コロンブスもベスプッチ同様にイタリア生まれの航海者です。西回りの航路でインドに到達する計画を立てて、スペイン女王のイサベル一世の資金援助を受けて1492年に3隻の船で航海にでています。
1492年の第1回航海で、バハマ諸島のサンサルバドル島(聖なる救世主島)に到達しました。
第2航海では、ドミニカ、ジャマイカに到達し、第3回航海ではトリニダードに到達しています。第4回目の航海実施した後、1506年に死亡しています。
ちなみに、コロンブスは英語読みです。本家イタリア語ではコロンボと呼びます。
March 10th, 1496 – Christopher Columbus concluded his second visit to the Western Hemisphere when he left Hispaniola for Spain. pic.twitter.com/Hj8Nrd7F78
— lizzz (@liz82802) 2017年3月16日
コロンビア大陸にならなかった理由
コロンブスは自分が到達した場所がインドの一部であると信じたまま、この世を去っていきました。もしも、コロンブスが自分の到達した場所が「新大陸」であると主張していたならば、アメリカ大陸ではなくてコロンビア大陸と呼ばれていたかもしれません。
ちなみに、南米のコロンビアはその名の通り航海士コロンブスに由来した名前で、「コロンブスの土地」という意味です。ブラジリアが「ブラジルの土地」という意味であるのと同じです。
ベスプッチの南米航海
一方のベスプッチは、イタリアの商人でメディチ家の銀行員としての経験も有していました。カブラルがブラジルを発見した後の1501年に、新大陸の沿岸(リオデジャネイロのグアナバラ湾から、ブエノスアイレスのラプラタ川)を航海し、そこがアジア大陸とは別の大陸であると確信を持ちました。
ドイツ人地理学者が命名
1507年にドイツ人地理学者のワルトゼーミュラーが、ポルトガル人らの航海の成果をもとに、世界地図を作成しました。ワルトゼーミュラーは、地図の西側に新大陸を書き入れ、ベスプッチに敬意を表して「アメリカ大陸」と呼ぶことを提唱しました。(ベスプッチのラテン名はアメリクスでした。)
ワルトゼーミュラーの地図。左側に細長く見えるのが新大陸「アメリカ」
Planisferio de Waldseemüller (1507) por 1ª vez se utiliza el nombre de «América» al considerar a Américo Vespucio+ pic.twitter.com/rEZ4kIcDOp
— Historia UGR (@HistoriaUGR) 2016年7月4日
なぜ日本では「米国」と呼ばれるのか
アメリカ合衆国を漢字で書くと「亜米利加」と表記されます。Americanという単語の発音が「メリケン(米利堅)」と聞こえたことに由来して、アメリカ合衆国はメリケンの国、米国と呼ばれるようになりました。