なぜ、ブラジル人はW杯で国歌を歌い続けるのか

ブラジル人の特徴

W杯の試合前の国歌斉唱で、伴奏が終わった後でもブラジル人サポーターが歌い続ける様子は、もはや名物になっています。

FIFAの規定によると国家は1番のみが歌われることになっていますが、ブラジル人サポーターはFIFAの決めごととは関係なく2番までをアカペラ(à capela)で歌います。

国歌斉唱は愛国心を掻き立てる瞬間であることは、どの国でも同じかと思います。

「ブラジルの国歌は2番までを含めて“国家”なんだ」という意見を聞いたことがあります。何かとブラジルと対抗することの多いアルゼンチンの新聞などは、ブラジル人サポーターが2番まで歌い続ける態度を「傲慢だ」と書いたそうですが、「国家はこのように歌うべき」と概ね評価する意見の方が多いようです。

国歌を2番まで歌うのは、もともとブラジルのお家芸だったわけではなく、その起源はチリにありました。1998年W杯予選でチリ代表選手のFWサラスが「国歌を切るなんて失礼極まりない、けしからん」と発言。これを受けて、チリのサポーターは伴奏が終わっても国歌を歌い続け、FIFAもそれを組んでW杯ではロングバージョンの国歌が使われたとのこと。
今大会話題のブラジル代表のアカペラ国歌斉唱。元祖はチリ。(The Huffington Post Japan)

ついでながら、ブラジルでは2009年9月21日に改正された連邦法により、「公立・私立を問わず、小学校において週に1回は国家を歌わなければならない(Nos estabelecimentos públicos e privados de ensino fundamental, é obrigatória a execução do Hino Nacional uma vez por semana.)」ことが法律で義務付けられています(連邦法5700番39条)。

法律で国歌斉唱を義務付けるあたりがブラジルらしいですね。ブラジル人曰く、最近は歌う機会が昔よりも減っているとのことですが、それでも確実に日本人よりはブラジル人のほうが国歌を歌う機会が多そうです。

ブラジル国歌の歌詞の意味と誕生秘話についてはこちらの記事をどうぞ。

ブラジル国歌とその歴史

2015.07.02


ブラジル余話の更新をメールでお知らせ

メールアドレスをご記入頂ければ、サイトの更新をメールでお知らせいたします。購読の解除も簡単です。ご登録して頂けると嬉しいです!