リスボンの名所サンタ・ジュスタ・エレベーターの概要と歴史

ポルトガル旅行

リスボン市内に、サンタ・ジュスタ・エレベーターと呼ばれる高さ45メートルの大きなエレベーターがあります。このエレベーターは、バイシャ地区とリスボン大地震の爪痕を残すカルモ教会のある高台(アウト地区)を結ぶ公共交通機関として利用されています。

これをリスボンで初めて見かけた時に、真っ先に思い出したのがブラジル・サルバドールにあるラセルダ・エレベーター(高さ72メートル)でした。

てっきり、ブラジルに渡ったポルトガル人が故郷にあるものと同じエレベーターをブラジル最初の首都に建設したのだと思ったのですが、気になって調べたところ、実際にはリスボンにあるエレベーターの方が後にできたものでした。

サルバドールのエレベーターが1873年運営開始、リスボンのエレベーターは1902年運営開始です。

エレベーターの概要


料金は、展望台とエレベーター往復がセットで5.15ユーロ。展望台だけなら1.5ユーロです。筆者はリスボアカードを持っていたので無料で乗ることができました。高さは45メートルで、エレベーターは2台あります。ハイシーズンには、エレベーター乗車待ちもできるため、サルバドールのエレベーターよりも観光客の利用が多い印象を受けました。(乗車料金も観光客向けです。)

展望台から見えるリスボンの美しい街並み

奥に見えるのはテージョ川です

筆者は高所恐怖症ではないですが、展望台に上った時には少し足がすくみました。

エレベーターの歴史

サンタ・ジュスタ・エレベーターは、フランス系ポルトガル人のラウル・メスニエール・デ・ポンサード(Raul Mesnier de Ponsard)によって設計されました。ポンサードは、パリのエッフェル塔を設計したグスターヴォ・エッフェル氏の元で修業した経歴を持っています。

リスボンの繁華街であるバイシャ(Baixa=「低い」という意味)の西隣には丘上になっているアウト地区(Bairro Alto=「高い地区」という意味)があります。バイシャからアウト地区に行くには、遠回りして急勾配の坂道を登らなければなりません。

ポンサードは、この不便さを解消するためバイシャの中心部からアウト地区に係るエレベーターの建設を構想しました。ポルトガル王室からの出資を受けて、1900年に着工し、1902年に竣工しました。

元々は蒸気式モーターで稼働していましたが、1907年には電気式モーターに変更されています。この110年前の電気式モーターは現在も活躍しているそうです。2002年には、3つあるケーブルカー(ラヴラ線、グロリア線、ビッカ線)と合わせて、国のモニュメントに登録されました。

エレベーター乗降口

木が美しい内装

上から見下ろした様子

名前の由来

サンタ・ジュスタ・エレベーターの名前の由来ですが、単にリスボンのサンタ・ジュスタ地区にあるから、その名前になったようです。エレベーターで昇るとカルモ教会の横に出ることから、カルモ・エレベーターと呼ばれることもあります。

カルモ教会は、1755年のリスボン大地震で屋根が崩れてそのままになっています。ポルトガルの歴史に興味がある方は、カルモ教会にもぜひ訪れてみてください。

カルモ教会

バイシャ地区の街並み