そもそも「がん」とは何か
「がん」というのは、私たちの体内にある細胞が
異常かつ無制限に増殖する病気です。
異常に増殖した細胞は、やがて腫瘍になり、
臓器の正常な機能が損なわれたり、機能を停止する障害を起こします。
若くて健康な人でも細胞が「がん化」する
私たちの細胞は、ある日突然「がん化」するわけではなく、
日常的に3,000~6,000個の細胞が「がん化」しています。
健康な人のがん細胞が無制限に異常増殖しないのは、
私たちの体内に存在するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を
はじめとする免疫細胞が「がん細胞」を殺してくれるからなのです。
NK細胞は、リンパ球の一種で、体内のがん細胞やウイルス、
アレルギー抗原を攻撃し殺傷してくれます。
まさに、「生まれながらの殺し屋」という細胞です。
「笑い」がNK細胞を活性化する
吉本興業で行われた「笑いの実験」によると、
19人の糖尿病患者に漫才を見せて笑ってもらった後に、
血液検査をしてNK細胞の状況を測定したところ、
漫才を見た後のNK細胞があきらかに活性化していることが分かりました。
なぜ、「笑い」がNK細胞を活性化するか
笑うと、前頭葉で興奮が起きて、これが免疫機能をコントロールしている間脳に伝達されます。
すると、間脳の働きにより血中に神経ペプチドが分泌されます。
この神経ペプチドがNK細胞に付着するとNK細胞が活性化するしくみになっているそうです。
NK細胞が活性化している人は「がん」に負けない強さを持っている
NK細胞の活性化度合に応じて、がん患者をグループ化し、
その後の生存率を記録したところ、NK細胞の活性度が低いグループの生存率は40%
しかなかったのに対して、NK細胞の活性度が高いグループの生存率は80%もあったそうです。
無理やり笑っても効果がある
ところで、脳の研究で有名な池谷裕二さんによると
本当に笑わなくても、無理してでも笑った顔をすれば
脳は間違ってNK細胞を活性化させるそうです。
ダニエル・ピンクは著書『ハイ・コンセプト』の中で、
インドの笑いクラブのことを書いています。
三笠書房
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インドのパンジャーブ州で生まれたカタリア医師は
1990年台にムンバイ周辺で車を使った移動内科診療をしていました。
診療する中で、良く笑う患者の方が病気の治りが早いことに気が付いた
カタリア医師は1995年に「笑い-最良の薬」と題する論文を発表します。
カタリア医師は、近くの公園で早速「笑いクラブ」というものを始めました。
最初の参加者はわずか四人。
最初のうちはジョークを言い合って、笑いの効用を得ようとしていたのですが、
何度か「笑いクラブ」を実施しているうちに、ジョークのネタが尽きてしまいました。
困ったカタリア医師は、ジョークが無ければ笑えないわけではないと考えるようになります。
そして、ヨガ講師をしている妻のアドバイスを受けて、
ヨガと笑いをミックスした「笑いヨガ」なるものを編み出し、
ジョークがなくても笑えるエクササイズを生み出したのです。
カタリア医師の「笑いヨガ」の様子はこちらのビデオからどうぞ。
日本版、「笑いクラブ」エドはるみ
一年365日、雨の日も晴れの日もあるわよね
でも、ちょっぴり寂しい時も、そう笑顔になってみて。
無理に笑ってみるの。そう、例えばこんな風に。
アッハッハッハ、アッハッハッハ、アッハッハッハ…
どう?なんだか楽しくなってこない?
そう、口角を上げて!そうよ!
アッハッハッハ、アッハッハッハ…いいかんじよぉ~
ン~素敵な笑顔ねチャ~ミング~、口角グゥ~、スマイリング~
あなたはグゥ~、わたしもグゥ~
あ、気分は上々ダンシングゥ~、あ~グーググーググーグーグーググーググー!
コォォォォーーーーーー!!!
さあ、だまされたと思って、今日から無理にでも笑顔になってみましょう!