日本からブラジルに引越しするに際して、郵便局で荷物を送るか引越業者のサービスを利用して荷物を送るかという2つの方法のメリット・デメリットを比較しました。
1.郵便局から荷物を送る
郵便局から荷物を送るメリットは3つあります。
【利点1】とにかく安い!
郵便局のウェブサイトで調べてみると分かりますが、引越業者を利用するのに比べて、郵便局の送料は非常に安いです(↓)
https://www.post.japanpost.jp/cgi-charge/
以下は、発送手段による送料の違いです。
引越業者 | 郵便局 | |||
航空便 | SAL便 | 航空便 | EMS | |
重量 | 100KG | 30KG | 30KG | 30KG |
料金総額 | ¥550,000 | ¥37,050 | ¥59,800 | ¥69,400 |
送料/KG | ¥5,500 | ¥1,235 | ¥1,993 | ¥2,313 |
*引越業者の料金は、ノルデスチの田舎への送料も含まれていますので
あくまでも参考値と考えてください(2015年1月頃の料金です。)
*船便で送る場合、2立方メートルの荷物を送るのに80万円強の費用が掛かるそう
です。
【利点2】手間がかからない
後述しますが、引越業者を利用する場合、各種の書類を手配する必要があります。
書類を準備するには、連邦警察、登記所に行かねばならず、手間と時間がかかります。
郵便小包の場合には、郵便局でお金を払えば、それでおしまいです。
【利点3】食品が送れます
海外への引越しの場合、荷物の多くが日本食材になるかと思いますが、引越業者の荷物には食品を入れてはいけないことになっています。これは、予め念頭に置いておく必要があります。
一方で、郵便の場合は一部の禁制品を除いて食品も送ることができます。
ブラジルへの禁制品についてはこちらをご確認ください
https://www.post.japanpost.jp/cgi-kokusai/nonmailable_articles.php?cid=31
【欠点1】商品代金に対して高い関税が徴収される場合がある
郵便で送った荷物は、高い関税(商品代金の60%)が徴収されることがあります。
詳しくは、こちらをご確認ください。
【欠点2】商品の到着が数か月遅れる場合がある
郵便で送った荷物は、サンパウロまでは順調に着くのですが、通関をパスするまでに時間がかかるのか、運が悪いと数か月遅れる場合もあります。
経験上、EMSは遅れても1か月以内には届きます。SAL便で送った荷物が3週間で届いた場合もあれば、航空便で送った荷物が届くのに2カ月かかったこともあります。
2.引越業者に依頼して荷物を送る
引越業者を利用する場合は、次の利点・欠点があります。
【利点1】荷物に対して保険がかかる
業者を利用する場合、仮に荷物が無くなっていた場合でも保険がかかっているので、業者に保障してもらえます。
【利点2】大型の荷物も送ることができる
郵便小包には入らない大型の荷物も送ることができます。しかし、例えばタンスなどを送る場合、送料が非常に高いことを考えると、現地調達したほうが、はるかに安いです。
【欠点1】費用が高い
前述の通りですが、引越業者のコストは当然ながら郵便コストよりも大幅に高いです。
【欠点2】事務手続きが煩雑
引越業者を利用して荷物を送る場合には、輸入通関手続を業者に依頼することになります。そのため、各種書類を提出しなければなりません。
引越しに際して提出した資料
- パスポート前頁のコピー及びその認証(ブラジルの登記所で認証します)
- 通関委任状(登記所でサイン認証が必要)
- ブラジル入国時の航空券コピー又はEチケット
- 納税者番号のコピー
- 居住証明書
*なお、船便を利用する場合には、上記よりもさらに書類が増えるようです。
上記の全ての書類が揃っていなければ、通関してもらえませんので、荷物を受け取ることができません。
- コピー認証、サイン認証を得るためには、CPF(納税者番号)を取得する必要があります。
- CPF(納税者番号)を取得するには、連邦警察で外国人登録が必要です。
- 外国人登録をするには、管轄署によっては時間がかかります。
- 荷物の受け取りは、ブラジル入国から1か月程度遅れると見ておいた方が良いでしょう。
ブラジル到着後、直ちに必要になるものは手荷物で持ってくるか、郵便で事前に送っておきましょう。
まとめ
できるだけ客観的に、郵便と引越業者の比較を述べましたが、個人的な意見としては、全て郵便で送るのが経済合理的だと思います。
郵便で荷物を送った場合には、関税が課せられる可能性がありますが、輸入通関をする費用を考えたら、安いものです。
最近では、「ミニマリスト」というモノを持たない生活を送る人が増えてきているようですが、ブラジル生活を機会に、最小限のモノで暮らす生活を始めるのも楽しいかもしれません。
筆者も、バックパッカーとして長期的に海外旅行をしていた経験があるので、ものは少ない方が良いと考えてしまう方です。価値観は人それぞれなので、引越業者を利用することを否定するつもりはありません。
これからブラジルへの引越しをご検討されている方に少しでも参考になれば幸いです。