ポルトガル語の歴史はポルトガル史そのものだ

ポルトガル歴史

ポルトガル語の歴史を紐解くと、そのまま、ポルトガルの歴史(先史時代)の大きな流れがつかめます。ポルトガルのある地域はかつて、ローマ人、西ゴート族、アラブ人に支配されていますが、現代のポルトガル語にもその影響が残っています。

例えば、ブラジルに多いRodrigoという名前は西ゴート最後の王、ロデリックに由来しています。また、luva(手袋)、espeto(串)、roupa(衣類)といった単語もゴート語に由来しています。

また、ポルトガル語の挨拶Olá(オラ!)や、リオデジャネイロの有名な景勝地ポンデアスーカルの「アスーカル」というのはアラビア語由来です。

アラビア語に影響を受けたポルトガル語

2017.05.18

かように、日常的に使用するポルトガル語の歴史を調べると、いろいろと興味深い事実が見えてきます。この記事ではポルトガル語の簡単な歴史をご紹介します。

世界で7番目に話されている言葉

ポルトガル語は、世界9ヵ国の公式言語とされ、話者数が2.6億人います(国際SIL調べ)。また、世界7,000言語のうち、ポルトガル語の話者数は7番目に多いことがわかりました。

ローマ帝国の持ち込んだラテン語が基礎となる

ポルトガル語はスペイン語やイタリア語などと同様、ローマのあったラティウム地方(Latium)で話されていたラテン語に由来する言語です。

ラテン語は、ご存知の通りローマ帝国の領土拡張に伴い、欧州全域に普及しました。現在のポルトガルとスペインがあるイベリア半島にラテン語が到達したのは、紀元前3~2世紀のことでした。

ローマ軍が到着した時、イベリア半島には既にケルト民族等が住んでいましたので、彼らの言語とラテン語が融合して独自の発展を遂げました。

5世紀にローマ帝国が滅びる頃には、イベリア半島はすっかりラテン化されており、ローマ帝国の崩壊後もラテン語が引続き使用されました。

西ゴート族とアラビア人の支配による影響

その後、イベリア半島の支配者は西ゴート族からアラブ人に変わり、彼らの言語からの影響を受け、その他のラテン語からの相違を強めていきました。この融合により誕生した言語をガリシア・ポルトガル語(galego-português)と呼びます。

ガリシアというのは、現在のスペイン北西部にある地域を指します。サンティアゴ(聖ヤコブ)遺体が発見された聖地、サンティアゴ・デ・コンポステーラで有名です。

文法的には、ポルトガル語は古ラテン語を基礎としています。この点で、より新しいラテン語を基礎としたイタリアやガリア(現在のフランスとスペインのある地域)とは異なるのです。

レコンキスタとポルトガルの独立で誕生したポルトガル語

その後、レコンキスタによる南下とともに南部の言語と融合し、ガリシア・ポルトガル語とも異なる言語、ポルトガル語が誕生したのです。

12世紀に誕生した初代ポルトガル王、アフォンソ・エンリケスは、国の統一を図るため、ガリシア・ポルトガル語と決別し、ポルトガル語を公用語とすることを決めたといいます。

大航海時代の幕開けとともに世界に広まったポルトガル語

15世紀には、ご存知の通り大航海時代の幕開けで、世界各地にポルトガルが進出した結果、その植民地でポルトガル語が話されるようになりました。今日においては、本国ポルトガルの人口が1,000万人であるのに対して、ポルトガル語の話者数が2.6億人いるというから面白いです。

ポルトガルの歴史については以下の記事でもまとめております。

5分で分かるポルトガル王国誕生の歴史(前編)

2017.09.05

5分で分かるポルトガル王国誕生の歴史(後編)

2017.09.09


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