日本からブラジル・サルバドールへポルトガル語研修に来た方と一緒にポルトガル語の語学学校を見学してきました。学校の選定に当たってはGoogleに検索ワード「Learn portugues e Salvador」を入力し、上位に出てきた3校を訪問しました。学校はいずれもサルバドールの中心部であるバーハ地区(barra)周辺から徒歩15分以内で行ける場所の便利な立地にありました。
サルバドールでの語学研修
学校の比較について書く前に、サルバドールでポルトガル語を学ぶメリットをいくつか挙げてみます。
- 学校はエメラルドのように美しい海の近くにあります。海水浴などが好きな人には最高の環境です。
- きれいな海が近くにあるため、海外(主にヨーロッパ)のポルトガル語学習者が多く集まっています。
- アフリカ文化の影響を色濃く残しており、文化的にも学べることが多いです。日本からカポエイラや打楽器の留学に来る人もいるほどです。
- サルバドールの人々は、おそらくブラジルで最も人懐こい性格を有しており、言葉の話せない外国人にも親切にしてくれることが多いです。
語学学校での授業内容
今回、筆者が訪問した語学学校は、3校ともほとんど同じシステムでした。午前中は9:00から12:30までグループレッスンがあり、間に20分ほどの休憩時間があります。午後は、13:30から希望者のみプライベートレッスンを受けます。
ヨーロッパから来る学生の多くは、休暇旅行ついでにポルトガル語の勉強をしているため、午前中のグループレッスンが終わると、午後は生徒の数が減って静かになります。
日本出発前からどの学校に行くか決めておく必要は全くなく、サルバドール到着の当日に入学を決めて、翌日から授業を開始することも可能です。ただし、グループレッスンは月曜日から開始することが多いので、木曜日くらいにサルバドール入りして、学校の決定と語学留学中の宿泊先を金曜日に決定し、土日は時差ボケを直して月曜日の授業に臨むというのが、最もスムーズかと思います。
それでは、以下、見学した学校の特徴をご紹介します。
いずれも、サルバドールの中心、バーハ海岸から徒歩15分圏内にあります。

Diálogo Brasil
住所:R. Dr. João Pondé, 240 – Graça, Salvador
創業28年の語学学校です。閑静な住宅街の一角、風通しが良く明るい雰囲気の学校で、ジゼリという若女将が経営しています。
ポルトガル語の授業の他、カポエイラやダンスの無料レッスンがあり、有料でヨガのレッスンも提供しています。学校内には、カポエイラ等のアクティビティのため、10畳ほどのスペースがありました。
近隣のレストランとも提携しており、学生証を見せれば食事が10%オフになる特典などもあるそうです。
テキスト代や入学費は授業料に含まれていますが、他の2校に比べると授業料は若干高めです。
三井物産のポルトガル語研修生の指定学校となっているらしく、筆者が訪問した時期も2名の研修生がいらっしゃいました。
筆者が訪れた時には、生徒数は6人程度しかいなかったのですが、7月になるとヨーロッパの休暇になるので生徒数は12人程度に増えると言っていました。
校内の様子


共用キッチン

ICI-Instituto Cultural Idioma
住所:Rua Florianópolis, n. 96, Jardim Brasil – Barra Salvador
この学校は、筆者が以前通っていた学校です(場所は移転していました)。住宅を改装して学校にしており、外観が可愛らしいです。

最初の学校と同様に、ポルトガル語以外にもダンス、カポエイラ、パーカッションなどの授業がありますが、こちらは有料でした。ダンスなどが行われる場所は、学校の裏の駐車場しかないらしく、女性は見た目が少し気になるかもしれません。

テキストは1冊85レアル(約3千円)と有料でした。その分、最初の学校よりは授業料が安かったです。
最初の学校と同様に近隣のレストランで使えるディスカウント契約があるそうです。
この学校は、生徒間の交流を深めるためのイベントが色々とあります。筆者が訪問した日も、生徒全員でRio Vermelhoに出かけてバイーア料理を食べようというイベントをやっていましたし、旧市街の劇場やパーカッションを観に行くイベント、近場(カショエイラ)へ旅行するというイベントもありました。さらに、孤児院でのボランティア活動にも参加できるそうです。
部屋の様子

キッチン

BrazilLink
住所:R. Dias d’Ávila, 34 – Barra, Salvador
この学校は、バーハ地区のランドマークである「バーハ灯台」の直ぐ側という最高の立地にあります。学校は海沿いの道から一本入った場所にある集合事務所の一室に入居しています。
バーハ灯台


部屋の数はおそらく2つしかなく、3校の中で最も規模が小さいです。校長のグラッサさんという方は、2番目に紹介した学校で働いていた方で、筆者も教わったことがあります。2014年頃にスピンアウトして、この学校を始めたそうです。

学校の面積が小さいため、ダンスやカポエイラといったアクティビティはありません。建物自体は一見広そうなのですが、学校が入居している敷地は狭いです。学校を見学して「えっ、これしかないの?」と思ったのが顔に書いてあったのか、案内してくれた女性は次のように言いました。「学校は小さいが、広い海が直ぐ側にある。そして、運営する私たちのハートはそれ以上に開けている」
この学校でもボランティア活動への参加ができるそうです。
また、テキストは一ヵ月以上勉強する生徒の場合は無料で渡すとのことです。
学校の直ぐ側は海

まとめ
最後に、3校の概要をまとめておきます。
コスト
1ヶ月分の授業料と滞在費は以下の通りです。例えば、Diálogoに1ヶ月滞在し、グループレッスンを受けた場合、ホームステイ費用も込みで13万円かかる計算です。(価格は2017年6月時点のものです。)
1ヶ月分の費用
項目 | 単位 | Diálogo | ICI | Brazillink |
グループ(9時-12時) | レアル | 1,988 | 1,713 | 1,800 |
円 | 65,604 | 56,529 | 59,400 | |
グループ(9時-12時) 個人授業(13時-15時) |
レアル | 6,728 | 4,217 | 4,200 |
円 | 222,024 | 139,161 | 138,600 | |
ホームステイ | レアル | 2,046 | 2,356 | 2,046 |
円 | 67,518 | 77,748 | 67,518 |
その他の比較
Diálogo | ICI | Brazillink | |
ロケーション | 住宅街 | 平均 | 海近く |
規模 | 中 | 中 | 小 |
ダンス等のレッスン | あり | あり | 無し |
3校を見学してみて、基本的にどこもシステムは似ており、優劣はつけがたいと思いました。個人的には、2番目のICIはバランスが良いと思いましたが、好みの問題だと思います。
レシフェのポルトガル語学校
オリンダのポルトガル語学校