「ガロット」は児童労働により誕生したブランド?

ブラジル名前の由来

ブラジル土産の定番のひとつに黄色い箱に入ったチョコレート「ガロット(Garoto)」があります。サンパウロの国際線ターミナルなどではガロットの黄色い箱が平積みされ、市内の2倍以上の強気価格で販売されるのを見かけるので、海外へのお土産としても人気が高いことが伺い知れます。

ボンボンチョコレート ガロット ソルチドス 355g詰合BOX/ブラジル GAROTO

この記事では、ブラジルの代表的なブランドである「ガロット」誕生の歴史をご紹介します。

アメ工場として産声を上げる

「ガロット」は、ドイツ人移民のエンリケ・メイエルフロイント(Henrique Meyerfreund)が、1929年にエスピリト・サントに作ったお菓子工場で産声を上げました。

当初はチョコレートではなく、アメの製造販売会社としてスタートしました。商品のアメを少年(ガロット)が路面電車の停留所に立って販売するスタイルを採用していましたため、消費者からは「少年(ガロット)のアメ」と呼ばれるようになり、これがそのまま商標に採用されました。

ブラジルを代表するお菓子ブランド「ガロット」は、実は児童労働の結果誕生したブランドだったということもできます。

残念ながらブラジルでは児童労働は未だ過去の歴史ではなく、現代でも渋滞中の車の運転手などに水やスナック菓子を販売して生計を立てる貧困層(ポルトガル語ではvendedor ambulante、または、Cameloと呼びます)の中に少年を見かけることは珍しくありません。

チョコレート製造ラインへの投資

創業5年目の1934年、エンリケは両親の遺産でチョコレートの生産設備に投資しました。子供用には楽器や魚の形をしたチョコレート、大人用にはフルーツ入りのチョコなど、これまでにない種類のチョコレートを販売したところ、消費者の人気が出て順調に売り上げを伸ばしました。

ここでは、ガロットの代表的な商品を2つ紹介します。

Baton(口紅)


wikipedia

1948年に発売されたスティック状の「ミルクハニー(Leite-Mel)」は子供向けにブラジルで最も売れた商品です。現在は「Baton(口紅)」という名称でスーパーマーケットのレジ横などに並ぶ人気商品です。

マスコットキャラクターは商品名をもじった「ジュバトン(JUBATON)」という名前です。

スローガンは「あなたの息子は(バトンを買ってもらうに)値する(seu filho merece)」です。下のCMは、放映時話題になったそうです。

Serenata de Amor (愛のセレナーデ)


wikipedia

1949年に発売された「Serenata de Amor (愛のセレナーデ)」は、カシューナッツのクリームとビターチョコが中に入った丸いチョコレートで、ガロットを代表する人気商品の一つです。

セレナーデ」は、ドイツ語由来の言葉で「夕べに、恋人の窓下で歌い奏でられる音楽(大辞泉)」という意味があります。この商品名は、創業者の親類が結婚する際に、セレナーデを歌ったことを記念して命名されました。

工場見学ツアー

ガロットの工場は創業時からエスピリト・サント州の州都Vitóriaから少し南に行ったVila Velhaにあります。敷地面積20万㎡(東京ドーム4個分)、工場面積6.8万㎡を有する南米最大のチョコレート工場です。

工場見学ツアーもあるようなので、Vitóriaへ旅行に行く機会がある方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

工場見学は月曜日から土曜日に受け付けており、公式サイトで事前に申し込みが必要です。所要時間は約1時間で、チョコレート博物館やショップも併設しています。

チョコレート博物館(トリップアドバイザー)

工場見学申込先(公式サイト)

2002年に、ガロットはスイスのNestlé社に2.5億レアルで買収され、同社の世界戦略の下、成長を続けています。



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