日本のブラジル領事館でFGTSの申請が可能

ブラジル役立つ情報

ブラジルにはFGTS(Fundo de Garantia do Tempo e Serviço)という退職金制度があります。これは、ブラジルの雇用者に対して、給与月額の8%を雇用主が基金に積み立てる制度で、雇用者が退職した際に現金で引き出すことができます。

自己都合退職の場合には、退職から3年間の失業期間が無ければ引き出すことができないという縛りがあります。一方で、会社都合で退職する場合には、直ぐに全額を引き出すことができるだけでなく、会社は退職基金の総額の50%を上乗せして支払う必要があります。このうち、40%は退職者が受け取り、10%は罰金として政府が徴収することになります。そのため、ブラジル人労働者の多くは、なるべく会社都合でクビを切られるように、あの手この手を尽くす、という話を以前書きました。

素行の悪い人ほど得?ブラジルの退職金制度の謎

2016.06.03

FGTSの引き出しは政府系銀行のCaixa Econômicaで申請する必要があります。ブラジルの銀行は一般的に効率が悪く、行員も人を食ったような態度の人が多いですが、このCaixaは政府系銀行なので、サービスや効率の良さの面では銀行の中でも最低クラスの銀行といえます。この銀行に行くのに、ストレスを感じないで済むことは無く、あまりのストレスのためか、終わった後は寿命が1年程縮んだのではと思うほど疲れます。

Caixa Econômicaの行列

筆者も2018年2月にブラジルを去ることになり、3年も待てないので「会社都合退職」として“解雇”してもらいました。帰国前にFGTSの申請作業をしたのですが、一部残高が残ってしまったため、委任状を残してブラジルを後にすることになりました。

FGTSは代理人の申請が不可能

私の場合、まずCaixa Econômicaに電話して、キャッシュ・カードをアクティブにする必要がありました。問い合わせ先に書いてある電話番号にかけるのですが、何度かけても繋がりませんでした。「電話が込み合っているのでお待ちください」ではなく、単純につながらないのです。日を変えて何度もチャレンジしたのですが、全くつながらなかったので、代理人にお願いしてCaixaの窓口に行ってもらいました。

担当者の受付時間は、月曜~木曜の朝8時半から10時までという殿様営業でした。

先日、代理人がようやく、Caixaの担当者と接触できたのですが、委任状が効力を発生するのは、本人が入院しているか、自宅で寝たきりになっている場合に限るとの回答が返ってきました。筆者の場合、遠隔地(日本)にいるというのは委任する理由にならない、として代理人では手続きができなかったのです。

担当者曰く、FGTSの申請は日本のブラジル領事館でもできる、とのこと。半信半疑でしたが、実際に五反田にある領事館に足を運んでみたら、これまでの苦労が馬鹿らしくなるほどあっさりと手続きが済みました。

ブラジル領事館でFGTSの申請

領事館のウェブサイトに記載されていた以下の必要書類をそろえて、領事館に足を運んだところ、5分ほど待っただけでFGTSの申請ができました。

・申請書表
・労働手帳(carteira de trabalho)
・労働手帳の記載があるページのコピーと次の空白ページのコピー
・パスポート原本と顔写真のあるページコピー
・RNE原本とコピー
・契約解除証明書(Termo de Rescisão do Contrato de Trabalho)

冷房の効いた快適な空間で、全く問題なく手続きを進めることができ、ここが日本であることを実感しました。

申請から一ヵ月程度で手続きが完了し、申請書に記載したe-mailアドレスにcaixaから手続完了のメールが来るそうです。

筆者はブラジル銀行の口座を残してきたので、自分の口座に振込指示をしましたが、申請書には他人の口座を記載することもできるようになっていました。本人がブラジルの銀行口座を閉鎖している場合には、ブラジル在住の知り合いの口座に一旦入金してもらい、それを日本に送金してもらえば良いですね。

ブラジルから日本に帰国する方で、Caixa Econômicaのストレスを避けたい方には、五反田の領事館での申請がおすすめです。

ペルー領事館と南米食材店

ところで、筆者はパスポートとRNEのコピーに不備があったので、6階のお店でコピーを取ってくるように言われました。

ブラジル領事館(2階)の入居するいちご五反田ビルの6階には、ペルー領事館も入居しており、同じ階に南米食材店(キョウダイマーケット)が入居しています。その中に、コピーを取ってくれる女性が居ました。日本だと、コピーは自分で取るものですが、キョウダイマーケットでは店員の女性がとってくれました。ブラジルっぽいです。

ペルーも南米で日本人移民の多い国なので、その関係で同じビルに入っているのかな、と思います。キョウダイマーケットには、シュラスコの肉や網など、日本のスーパーでは見かけることの無い商品が陳列されていました。あまり宣伝していないので、これまで存在を知らなかったのですが、ブラジル領事館に行く際には是非一度見学してみてはいかがでしょうか。

本論とは関係ないですが、ついでに筆者の労働手帳の写真をさらしておきます(6年前に撮影)。性能の悪いウェブカメラで撮影されたので、酷い写りです。

こちらは、運転免許証。こちらも、安物カメラで撮影されたものです。



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