ブラジルの「しり」は泳ぐし、ウマい

ブラジルには、「Casquinha de Siri(カスキーニャ・デ・シリ)」という料理があります。
これは、カニの甲羅の中に、カニのほぐし身と、トマト、しょうが、唐辛子、ココナツミルクなどで料理した具材を詰めたツマミ料理です。

カスキーニャは甲羅という意味であり、シリというのは、日本語でワタリガニに当たるものです。つまり、直訳すると「カニの甲羅」という料理名ですね。

上から、ファリーニャ(キャッサバの粉)、レモン汁をかけて食べます。冷えたビールに非常に良く合います。ノルデステ(ブラジル北東部)の海産物を置いているレストランであればわりと簡単にメニューの中に見つけることができる料理の一つです。

カニのシリ

「カスキーニャ・デ・シリ」に関連する話題をひとつご紹介します。幼少期をレシフェで過ごした関根さん(仮名)の長男尚太郎くん(仮名)が、日本に戻った後、ブラジルでの楽しい思い出を振り返ってこう言ったそうです。

「カニのシリ」が食べたい。
2016-03-22_2210

既に日本に戻ってからしばらく経った後だったので、「カスキーニャ・デ・シリ」の名前を正確に思い出せなかったようです。しかし、日本人にとってインパクトの強い「シリ」という単語だけを覚えていて、「カニのシリ」という単語が出てきたのだと思います。でも、これだと、「カニのカニ」が食べたいというのと同じことになってしまいますね。

やわらかいシリ

サルバドールに旅行で行った際に、専門店でバイーアの名物料理のムケッカを食べました。具材は、Siri Mole(シリ・モーリ)と呼ばれる甲羅のまま食べられるカニでした。シリ・モーリとは英語で言うと、soft shell crabで、脱皮直後のワタリガニのことを差します。Mole(モーリ)というのは、「柔らかい」という意味ですが、シリ・モーリという単語を聞くと、頭の中で何故か「シリ」だけ日本語でとらえてしまい、モーリだけ、ポルトガル語で認識する回路ができてしまい、結果として「シリ・モーリ」と聞くと「やわらかい尻」を思い浮かべてしまいます。

ブラジルの暑さでとうとう頭がおかしくなってきたのかもしれません。

柔らかいシリがたっぷり入ったムケッカ
DSCN7979

カランゲージョとの違い

なお、ポルトガル語の辞書で「カニ」を調べると、Caranguejo(カランゲージョ)という単語が出てきます。Siri(シリ)とCaranguejo(カランゲージョ)の違いが良くわからずに使っていた所、日本ブラジル中央協会の岸和田理事からその違いを教えてもらいました。

Caranguejo=狭義では、マングローブ泥地にすむ泥ガニ、広義では歩くカニ類すべて、を指す。

Siri=ワタリガニ、ないし、ガザミ、泳ぐカニ

ワタリガニと言われても他のカニとの違いがピンとこないのですが、歩くか泳ぐかの違いがあるそうです。とりあえず、「シリは泳ぐ」と覚えておくことにしました。
2016-03-23_2138

こちらはボツになった絵。あまりにもヒドイ仕上がりになったため、フォルダの片隅に追いやっていたものを妻が発掘しました。
無題