ブラジルの給与水準と物価から見る生活水準

ブラジル人の給与水準とインフレの関係

ブラジルには最低賃金というのがあって、2016年は880レアル(約26,000円)とされています。ブラジルの田舎の工場の工員さんなどは、入社時にこの最低賃金くらいの月給をもらいます。大卒だともう少し良くて、1,500レアル(約45,000円)くらいです。ちなみに、2015年のブラジル全体の平均給与は1,270.74レアル(約38,000円)だったそうです。

2015年のブラジルのインフレは10%くらいだったので、年に一回ある昇給の際には、労働組合との協議により、インフレ率と同じくらいの昇給がなされます。つまり、ブラジルでは一年間務めると、自動的に給与が10%くらい上がる仕組みになっているということができます(2015年時点)。日本では想像しにくい世界ですね。

900レアルもらっている従業員であれば、昇給額が90レアルですが、10,000レアルもらっている従業員であれば、昇給額は1,000レアルになります。厳密には10%の昇給をしなければならないのは約3,500レアルまでで、それを超える部分の昇給率は会社と従業員が相談の上決めても良いことになっているようですが、それでも、10,000レアルクラスの従業員でも9%くらいの昇給はあるようです。そうすると、給与10,000レアルの従業員は、一回の昇給で、900レアルの従業員の月給と同じだけ給与が増えることになります。

給与が10%上がるというのは日本人からしたら、良い昇給率のように思えますが、物価が10%くらい上がっているので、購買力は変わりません。2015年の場合は、ガソリンや食料品の物価が20%ほど上がっているので、所得の低い層ほど購買力はひっ迫状態にあると言えます。

月給900レアルの人から見た世界

ショッピングセンターなどの量り売りで昼食をとると、20~30レアルのコストがかかります。日本円にすると600~900円くらいなので、東京の物価に比べると少し安いかな、という程度です。

日本人のサラリーマンで、初任給が手取り16万円だとします。月給900レアル(約27,000円)と比較すると、6倍の差があります。単純に比率計算すると、ショッピングセンターのランチは、月給900レアルの人には3,600円~5,400円くらいの負担ということができます。

都市部のホテルで、日本の普通のビジネスホテルクラスの場所に泊まろうとしたら、200レアル(6,000円)は出したいところですが、こちらは月給900レアルの人には36,000円くらいの負担になってしまいます。

勿論、グレードを落とせば安い選択肢は他にもありますが、一般的な日本人には抵抗感がある品質になってしまうでしょう。それでも、900レアルだけではとても一家を養っていけそうにありません。