カリオカが生んだ不思議な庭園、レガレイラ庭園

シントラの見どころについて何回かに分けて紹介してきましたが、今回でラストです。今回紹介するのは、シントラ宮殿ペーナ宮殿とともに世界遺産に登録されているレガレイラ宮殿です。

日本語ではなぜか「レガレイラ宮殿」という名称で紹介されることが普通ですが、ポルトガル語を忠実に訳せば「レガレイラ庭園(Quinta da Regaleira)」の方が正しいです。そして、実際に行ってみると、宮殿よりも庭園を見るほうがメインなので、やはりこちらの翻訳の方がしっくりきます。

この世界遺産のレガレイラ庭園は、カリオカ(リオデジャネイロ生まれのブラジル人)の富豪カルバーリョ・モンテイロ(Carvalho Monteiro)が、レガレイラ氏から買い取ったものを1898年~1912年の間に改築したものです。ついでながら、このカルバーリョ・モンテイロは、ペドロ2世の治世にリオデジャネイロで生まれた人で、コーヒーと宝石の商売で巨額の富を築いた両親から遺産を譲り受け、「ミリオネア・モンテイロ」と呼ばれたそうです。今日、素晴らしいレガレイラ庭園を観光できるのは、ブラジルのコーヒー経済の恩恵があったことを思うと、感慨深いです。

大辞泉によると、レガレイラ庭園にはゴシック、ルネサンス、マヌエル様式など様々な建築様式が混在しているとのこと。入り口で入手したパンフレットによると、レガレイラ庭園は「宇宙」をイメージして作られた庭園だとい書いてあり、確かに不思議な雰囲気のある庭園でした。庭園という事前情報から、平坦な新宿御苑のようなものを想像していましたが、園内にはアップダウンが多く、道もいくつか分かれていて先が見えないので、まるで迷路のような雰囲気のある庭園でした。

入門の井戸(Poço Iniciático)

入門の井戸は、レガレイラ庭園の最も人気のあるスポットです。この井戸は深さ27メートルで、らせん階段を伝って上から下に降りることができます。

入門の井戸の入り口

下を見下ろした様子

下から見上げた様子

入門の井戸は、聖域であり、錬金術を暗示させる場所でもあり、天国とこの世を結ぶという意味を暗示しています。

井戸の下は、3つに分かれた長い地下通路があります。
灯りが付いていないところもありますので、懐中電灯があると良いです。

井戸の下から行ける一つの通路は、滝の裏側に出られます。

小さい岩の上を歩いて池を渡ることもできます。

守護者の門(Portal dos Guardiães)

本当は、他にも処女の祠(Gruta da Virgem)やレダ(スパルタの女王)の洞窟(Leda-Grotto)など、気になる見どころがあったのですが、前日にリスボン・ベレン地区を散々歩いたのと、朝からペーナ宮殿、ムーア人の城跡、シントラ宮殿と観光したことで、途中でエネルギー切れになり、十分に見て回ることができませんでした。時間が無かったので、一日に詰め込みましたが、シントラをくまなく見るには2日間あると丁度いいと思いました。

レガレイラ庭園は広いので、ここにたどり着くまでに体力を使い果たしてしまわないようにお気を付けください。

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