ブラジル人男性が前立腺がんになりやすい理由を考える

サッカー界の英雄、ペレが75歳で再婚しました。
http://www.nikkansports.com/soccer/world/news/1675570.html

このニュースについて日本人の方と話している時に、余計なお世話ですがペレの男性機能は健在なのか、という話題になりました。

射精回数の多い人ほど前立腺がんになりにくい

男性機能といえば、射精回数の多い人ほど前立腺がんになりにくいという研究結果があるということを聞いたことがあります。

コンドーム製造会社DUREXの調査によると、国別に毎週セックスをする夫婦の割合を調べると、一位はギリシャで87%、そして栄えある二位はブラジルで82%だったそうです。ブービーはアメリカで53%。日本は最下位(!)で、なんと34%です。ブービーのアメリカとの差も大きいですね。

この結果から単純に考えると、前立腺がんのリスクは日本人男性に多いのではないかと推測できます。ところが、国別のがん罹患率を調べて見ると意外なことが分かりました。

日本人男性とブラジル人男性の部位別がん罹患ランキング

国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターのサイトより

日本人男性

  • 1位 胃がん
  • 2位 肺がん
  • 3位 肝臓がん

胃がんが多いのは、ピロリ菌に感染している人が多いこと、塩分の多い食事をしている人が多いことが原因だそうです。2位の肺がんの原因は喫煙率の高さが原因です。また、日本は喫煙に対する考え方が発展途上国であり、公共の場所での分煙が進んでいません。この点では、ブラジルの方がよっぽど進んでいます。3位の肝臓がんの主な原因は肝炎ウイルスへの感染だそうです。
http://tabatashingo.com/top/lei-antifumo/

ブラジル人男性

2016-07-15_1832

  • 1位 皮膚がん
  • 2位 前立腺がん
  • 3位 肺がん

皮膚がんが非常に多いのには驚きました。ブラジルの北東部、北部の日差しの強さは日本のものとは比べ物にならないほど強いこと、人種的に皮膚がんになりやすいことが原因にあると思います。また、アジア人のように白いことが良いとは考えられず、海辺に行って意図的に日焼けすることを好む人が居るのも皮膚がんが多い原因だと思います。

ぼくも、ブラジルに来てから顔におおきなシミが2つできてしまいました。日焼け対策は日本に居る時よりもしっかりしないと後でツケが回ってくるということを思い知りました。

ブラジル人男性のがんで2番目に多いのが、前立腺がんであるという事実は、以外な結果でした。冒頭に述べた「射精回数の多い人ほど前立腺がんになりにくい」という調査結果と、「セックスの回数の多さ」は関係が無いのでしょうか?

前立腺とは何か

前立腺がんについて、無知だったぼくは、早速、前立腺がんとは何かということを調べて見ました。そもそも前立腺とは、精子の動きを活発にする働きがあるようです。川崎医科大学泌尿器科学教室の永井敦教授は、講演・著書で次の通り指摘しています。

前立腺は空になった精嚢内を、再度精液で満タンにするために働く。射精回数が多いほど、前立腺は働き続け、前立腺の病気を予防できる

なぜ前立腺がんになるのか

ブラジル人男性に多い前立腺がんですが、最近は日本人男性にも罹患者が急増しているようです。その理由はこちらのサイトによると、3つに分けることができます。

1.高齢人口の増加

前立腺がんは、60歳以上の人が罹患する確率が高いがんであり、高齢化の進行により、罹患者数が増加しています。

2.前立腺がんが発見しやすくなった

技術の発達により、前立腺がんが発見しやすくなったのも統計上の罹患者数を増加させる要因となっています。

3.食生活の欧米化

前立腺がんの要因は動物性脂肪、動物性たんぱく質の摂取量が多く、緑黄色野菜の摂取量が少ない食生活をしている場合に発症するリスクが高くなると言います。ブラジル人男性に罹患者数が多いのは、この要因が大きいものと思われます。ランチの時間にブラジル人の同僚を見ると野菜を全く食べず、肉とごはんとフェイジョン豆しか食べないという偏食型の人が少なくありません。

パイプカットしている人は前立腺がんになりやすい?

以前、ブラジル人男性の多くはパイプカットをしているという記事を書いたのですが、パイプカットと前立腺がんの関係を指摘する記事がありました。

アメリカ人男性5万人を24年間、フォローアップしたところ、6000人以上に前立腺がんが見つかりました。解析したところ、パイプカット手術を受けていた男性は、受けていなかった男性に比べて25%前立腺がんになるリスクが高かったということなのです。

ただし、パイプカットと前立腺がんの関連性は明らかになっておらず、前立腺がんが発見される可能性が高かっただけだということです。

パイプカットを受けた患者さんは、普段より泌尿器科にて、継続的に診療を受けていることが多く、前立腺がん発見のきっかけとなる、PSA検査や前立腺の精密検査を受けることが多かったのではないかということが指摘されています。

ブラジルでは男のパイプカット手術が一般的?
知人の女性が3人目の子供を出産した後に、もう子供ができないように卵管を縛ったという話を聞きました。これは、帝王切開の際に卵巣から卵子を子宮に運ぶ卵管を切断して縛る手術のことで、卵管結紮(らんかんけっさつ)と呼ぶそうです。 2人の子供がいるブラジ...