大航海時代を切り拓いたジョアン1世の離宮、シントラ宮殿

ポルトガル初代王アフォンソ・エンリケスの拓いたボルゴーニャ王朝は、1143年~1383年の140年間続きました。その後、200年間続くアヴィス王朝を拓いたのはジョアン1世です。

アヴィス王朝は、いわゆる大航海時代を切り拓いた王朝です。ブラジルを「発見」したカブラルも、日本の種子島に漂着したポルトガル人もこの時代の人でした。その創始者のジョアン1世の息子は、ポルトガル史で最も人気があるといっても過言ではないだろう、エンリケ航海王子です。

今回紹介するのは、そのジョアン1世が、夏の避暑のために住んだシントラ宮殿です。

ジョアン1世が改築するまでのシントラ宮殿の歴史は、文書が残っていない部分も多いため定かではない点もあるのですが、もともとの建物はイスラム教徒によって建設されたと言われています。

「台所」、「白鳥の間」、「カササギの間」などはジョアン1世の治世の時に増築されました。ジェロニモス修道院を建てたことで有名なマヌエル1世も、シントラ宮殿の装飾をマヌエル様式に変更しています。「紋章の部屋(sala dos brasões)」はマヌエル1世によって建設されたもので、大航海時代のポルトガルの栄華が感じられ、見るものを圧倒します。黄金とアズレージョで装飾された「紋章の部屋」は、シントラ宮殿の最大の見どころと言えます。

ジョアン1世、マヌエル1世によって増改築されたシントラ宮殿は、その後も歴代の王の居城として愛され、1995年にはペーナ宮殿やレガレイラ宮殿とともに世界遺産に登録されました。

白鳥の間(sala dos cisnes)

カササギの間(sala das pegas)

アラビア風の入り口

紋章の部屋(sala dos brasões)

黄金に輝く紋章の部屋の天井

紋章の部屋のアズレージョ

アラブの部屋(Sala dos Árabes)
かつて、ジョアン1世の寝室があった部屋です。

ジョアン1世が建設した台所

マヌエル1世によって建設されたマヌエル・ホール

単純に見るだけでも楽しいですが、ジョアン1世やマヌエル1世について知っておくと、より一層楽しめると思いました。

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