ブラジル人が「オッシ!」とか「ビッシ!」って言うんだけど、これ何?

ノルデスチ(ブラジル北東部)の人々は、「オッシ!」とか「ビッシ!」って良くいうんです。サンパウロ辺りでこれらの表現を口にしている人がいたら、ノルデスチーノ(ノルデスチ出身の人々)と思ってほぼ間違いないです。

「オッシ!」て何?

オッシはポルトガル語で「oxe」又は「ôxe」と書きます。これは、「oxente(オシェンチ)」が短縮された表現なんです。で、「オシェンチ」は何かというと、「ó, gente!(オー・ジェンチ)」の音が接合したものです。

「オー・ジェンチ」の「オー」というのは、「見る」を意味する動詞の「Olhar(オリャール)」を命令形に変形したものをさらに短縮したもの。「ジェンチ」は「みんな」という意味。まとめると、「オッシ!」というのは、「みんな見ろ!」というのが本来の意味なんです。

しかし、実際には「何かネガティブな情報等に驚いたとき」の表現として使われることが一般的です。

ちなみに、この「オッシ!」というのも驚きの度合いが深まると「オシオシオシオシ!!(高速で!)」に変化します。「オッシ!」に比べると、レアな表現なので、これに遭遇するとなんだか得した気分になります。

オッシにまつわる非常に含蓄のある言葉があります。

O que é oxe? Oxe é Oxe, OXE!!
(オッシって何?オッシはオッシだよ、オッシ!!)

ここで、突然ですが問題です。上の文章ではオッシが4回登場しますが、この中で正しいオッシの使い方はどれだかわかりますか?
2016-05-20_2116
(正解は、最後のオッシ)

「ビッシ!」って何?

オッシとほぼ同様の意味で使われるノルデスチの表現に「ビッシ!」というのがあります。

ビッシはポルトガル語で「vixe」と書きます。これは、「Vixe Maria(ビッシ・マリア)」が短縮された表現なんです。マリアは人名なんだろうけど、そのビッシって何よ?というのが気になる所です。口語辞典によると、ビッシというのは、「Virgem(ビルジェン)」=処女を短縮したものだそうです。従って、ビッシをあえて日本語に訳すなら、「処!(ショッ!)」となります。

カトリックにおいては、聖母マリア信仰があることから、何か悪いことが起こった時に、「聖母マリア様(Virgem Maria)」と言って、救いを求めていたのが、巡り巡って、「ビッシ!」になってしまったのでしょう。