意外と知らないブラジルの都市名の由来Ⅳ~ベレン~

ブラジル北部のパラ州にあるベレン市は、ポルトガル人がアマゾン一帯の植民地化を進める拠点として建設された町です。今日は、このパラ州とベレンの名前の由来についてご紹介します。

パラ州の名前の由来

パラ州(Pará)の名前は、トゥピ・グアラニ族の言葉「Pa’ra」から来ています。これには、「川と海」という意味があるそうです。これは、パラ州の南北を流れる河、トカンチンス河の幅があまりにも広すぎて対岸が見えなかったため、海のように見えたことに由来しています。
2016-04-06_2043

1616年にポルトガル人がやってきた時、この土地はフェリーズ・ルシタニア(Feliz Luzitânia)と名付けられました。ルシタニアというのは古代ローマの属州で、現在のポルトガルがある場所です。なお、フェリース(Feliz)というのは英語のHappyと同じ意味です。その後、「大きなパラ河」を意味するグラン・パラ(Grão-Pará)という名称に変更され、現在では単純にパラと呼ぶようになったのです。

ベレンの名前の由来

パラ州の州都ベレンは日本語では「ベツレヘム」という意味であり、ダビデの町、イエス・キリストが生まれたパレスチナの町に由来しています。ベレンにはもともとインディオ(トゥピ・ナンバ族)が住んでいたのですが、1616年にポルトガル人がアマゾン河の要衝としてカステロ要塞を築き、その周辺に人々が集まってきて次第に町が大きくなりました。

ベレンの最初の名前は、フェリーズ・ルシタニア(Feliz Luzitânia)。次に、パラ大河の聖マリア(Santa Maria do Grão Pará)に変更され、その次に、パラ大河のベレンの聖マリア(Santa Maria de Belém do Grão Pará)となり、最終的に現在のパラ州のベレン(Belém do Pará)となったのです。
maria

ポルトガルの首都、リスボンに、ベレンの聖マリア(Santa Maria de Belém)という世界遺産にも登録されている地区があります。おそらく、ブラジルのベレンもここから地名を付けたのではないかとおもいます。

ベレンを流れる河は正確にはアマゾン河の支流

初めてベレンに降り立った時、「おお、ついにアマゾンにやってきたぞ!町を歩いている人の顔もインディオの血が濃そうだな!」と感慨深く思ったものですが、後で知ったところによると、ベレン市内から見える河はアマゾン河ではなく、グアジャラー湾とグアマ川という名前でした。では、ベレンの西に流れる大河がアマゾン河かというと、そうではなく、トカンチンス河(Rio Tocantins)という名前です。

ベレンを流れる河はアマゾン河の「支流」という話を聞いたことがあります。地図を見ると、非常に細い川が繋がっているだけで、川の水の源流はほとんどトカンチンス河ではないか、と思われます。おそらく、アマゾン河の存在が大きすぎるので、あの河は「トカンチンス河」というよりも「アマゾン河の支流」と呼んだ方がウケが良いという理由で、そのように表現されているのではないかと思いました。間違っていたらすみません。

belem

ベレン旅行記のまとめ
「ベレン」というのは、「ベツレヘム」のポルトガル語読みで、イエス・キリストの誕生した町と同じ名前が付けられています。アマゾン河の河口に発達したこの町では、開高健のように三日も船に乗らずとも、市内に居ながらにして十分に息を呑むような光景を見ることができ...