はい、こちらブラジル商事ワイロ課です!~オデブレヒト社の腐敗~

連日のように汚職捜査(ラヴァ・ジャット作戦)の進展が新聞紙面を賑わせているブラジルですが、3月22日の報道で、汚職捜査の対象となっているブラジルの建設会社大手、オデブレヒト社の中にワイロを組織的・システマティックに処理する課が存在していたことが明らかになりました。オデブレヒト社の中では、組織業務課(Setor de Operações Estruturadas)と言う名称で呼ばれていました。

調査によると、賄賂は連邦政府や州政府の公共工事受注を獲得するために支払われていたことが明らかになっています。その中には、ゴイアニア空港の建設、ポルト・アレグレの地下鉄建設、国道建設、リオデジャネイロの港湾建設、サンパウロのコリンチャンス・スタジアムの建設などが含まれていたと考えられています。

ワイロ課の運営はかなり組織的になされていたことが明らかになっており、贈収賄の容疑で2015年6月に逮捕された元社長マルセロ・オデブレヒト氏を含めた幹部の承認のもと行われていたそうです。

賄賂の管理は表計算ソフトで行われており、名前、金額、受け渡し場所、見返りの建設案件などが記載されていました。

賄賂を受け取ったとされる政治家のリスト

調査で見つかった賄賂受け渡し先のリストには200名以上もの政治家の名前が記載されているのですが、ブラジル人のネーミングセンスを知る上で参考になります。

Carioquinha(カリオカちゃん)
Paulistinha(パウリスタちゃん)
Avião(飛行機)
Rio(リオ)
Candomblé(カンドンブレー*アフリカ起源の宗教)
Comuna(共産党員)
Goleiro(ゴールキーパー)
Bruto(野蛮人)
Neto(孫)
Cacique(仕切屋)
Colorido(カラフル)
Viagra(バイアグラ)
Atleta(アスリート)
Escritor(作家)
Nervosinho(神経質くん)
Caranguejo(カニ)
Grego(ギリシャ人)
Eva(エバ)
Alemão(ドイツ人)
Irmão(兄弟)
Nordeste(東北)
Pelé(ペレ)
Drácula(ドラキュラ)
Pastor(牧師)
Lindinho(イケメンちゃん)

(出展:o tempo オデブレヒトに関連する政治家のあだ名リスト

あだ名は、オデブレヒトの職員が、政治家の見た目などを参考に半分冗談で付けていたようです。Paulistinha(パウリスタちゃん)への賄賂だけでも65百万レアル(約20億円)あったというから驚きです。
Propinha
国民の血税は、このようにしてパウリスタちゃん達の懐に収まるしくみになっているようです。

あらたに500名の政治家リストが公表される

元オデブレヒト社の職員が3月27日放送のグローボ局のテレビ番組、「ファンタスチコ」に出演し、オデブレヒト社では相当前から贈収賄を行う習慣があったことを告発していました。

この元職員は、前の週(3月22日)に公表されたオデブレヒト社から賄賂を受け取った政治家200名のリストに加えて、500名のリストを提出しました。元職員の説明によると、「わたしが会社を解雇された時、自分の持ち物の中にこのリストが含まれていたの。自宅に帰った時に気が付いたんだけど、もう返却しようもないと思って、これまで26年ほど自宅に保管していたの。」

いや、あんた絶対確信犯でしょ。なお、元職員は解雇された後に、オデブレヒトを労働裁判で訴えたのですが、敗訴しています(ブラジルでは解雇された労働者が会社を訴えることは珍しくない。)当時、元職員がこの文書を公開しなかった理由は、「わたしのように非常に小さな存在が、巨大組織に立ち向かうことになり、どんな仕打ちを受けるか分からなかったので、公開するのをやめた」と言います。