ブラジルの恐るべき引っ越しー引越はむくつけき引越センターへ

昨日紹介した「むくつけき団」ですが、彼らの力を借りたことが、これまでに二度あります。ペトロリーナに来てから事情により2回引越しをしているのですが、この引越しの時に彼らの「むくつけき力」を借りました。

むくつけき団の派遣

これまで日本でも何度か引越しをしたことがありますが、引越しと言えばレンタカーを借りて自分でやるか、引越業者を使っていました。ブラジルに来て2ヵ月目で勝手が分からなかったので、会社のブラジル人に相談したところ、「むくつけき団」を派遣しようと言ってくれました。あれ、引越業者とか無いのか、と心の中で思ったのですが、まあ、郷に入りては郷に従えと言うので、彼らに任せることにしました。

むくつけき引越センター
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引越しの朝

引越しの日の朝、むくつけき団員5名がいつもの制服を着て迎えに来ました。彼らのむくつけき雰囲気、そして喋っていることが全く理解できないということに心が萎えそうになりましたが、身振り手振りで運んでもらいたい荷物を示しました。

日本の引越し業者は、小ぎれいな作業着を着て、慣れた手つきで丁寧に家具などを梱包していきますが、むくつけき団は、汗だくのTシャツに擦り切れたズボンを着て、チンピラの様な雰囲気なので、どうにも安心することができません。

むくつけき力の暴走

むくつけき団は、持ち前のパワーを活かして、荷物を軽々と持ち上げて良く働いてくれたのですが、引越しに関しては全くの素人であるという事実を改めて気が付かせてくれました。

例えば、彼らはトラックの荷台のゴツゴツした部分にテーブルを積み込む際に、テーブルの天板を下にして、直に荷台に置きました。荷台は、ビスなどの突起物が出ていて天板を下にしたら、間違いなく傷がつきます。しかも、彼らは天板の上に土足で乗るので、天板の傷はますます深くなりました。
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さらに、無計画に荷物を積み込んでいくので、あっという間にトラックの荷台が一杯になってしまったのですが、そこに無理に積み込もうとした時に、テーブルの足が一本、メシメシッと言う音を立てて折れました。

同じような理由で、洋服ダンスと扇風機がご臨終しました。また、ソファーを運ぶ時に、狭い通路を無理に運んだので、ソファー・カバーが破けて無残な姿になり果てました。

関根さん宅の引越

しばらく前から、日本人の関根さん(仮名)の家の天井にハトが住み着いて、目がかゆくなるなどの問題を引き起こしていましたが、最近ではそのハトが天井で死んだそうです。ハトの死体は時とともに腐りはじめ、部屋の中にハトの死臭が充満するようになりました。おかげで、ハトは寄り付かなくなったそうです。そんな可哀想な関根さんですが、先日、やっと引越しができることになりました。

むくつけき力の真価が問われる時

関根さんのアパートは9階にあるのですが、アパートの部屋から3人掛けソファーを運び出すときに重要な事実に気が付きました。ソファーが大きすぎて、どうやってもエレベーターに乗せることができないのです。

他に方法が無いので、ここは力技で、むくつけき団が担いで非常階段から下すことになりました。9階からあの重たくてデカいソファーを地上まで下すことを想像しただけで嫌になります。しかし、そこは毎日山のようにめしを食べているむくつけき団の真価が問われるときです。汗だくになりながらも、地上まで下すことができました。
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新居での悲劇

引越し先のアパートは5階にあります。9階から下してきたソファーを今度は5階まで上げる分けですが、ここでも同じ問題が起こります。新居のエレベーターにもそのソファーは入らなかったのです。可哀そうに、むくつけき団は再び非常階段を上って、ソファーを5階まで上げる羽目になってしまいました。

泣きっ面に蜂と言いますが、悲劇はここで終わりではありません。なんとか、5階までソファーを持ってきたのはいいのですが、どうがんばっても玄関の扉を通らないのです。部屋の中にソファーを入れるには、玄関かソファーのいずれかを破壊しなければなりません。

そのため、5階まで持ってきたソファーをもう一度、地上まで下したそうです。夕方頃になると、朝から引越しの手伝いをしていた「鳥のおばちゃん」と「むくつけき団」の団員たちは、疲労困憊してしまい、9階のベランダで夕日を見ながら固まってしまったそうです。

なお、新居に入れることのできなかったソファーは、会社の休憩室の一角に置かれ、むくつけき団がお昼休憩をするための止まり木となりました。