ブラジル人的早期引退ストーリー/あるホテルのオーナーの生き方

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50歳で引退し、新天地に移住

旅行で行ったモホ・ジ・サンパウロの宿「Bangalo dos Sonhos」のオーナー夫妻にはいろいろとお世話になっただけでなく、教えられることがありました。オーナーのファビオは、もともとパラナー州で冷凍倉庫の管理業務などに従事してきたそうですが、2人の息子が就職したのを機に引退し、第二の人生を始めたそうです。

まず、第二の人生の拠点となる場所を探すために奥さんのエリアーナと広大なブラジルを車で旅してまわったそうです。そして、旅で立ち寄ったモホ・ジ・サンパウロの雰囲気が気に入って2年前にここに移住したということです。

ホテルの経営哲学

ぼくらが泊まったホテルは、開業してからまだ一年くらいしか経過していません。このホテルには客室が三部屋しかないのですが、その理由はオーナー曰く「宿泊客とおしゃべりする時間が欲しいから」だそうです。ブラジルに限らず世界中から観光客の集まる土地柄なので、宿泊客とのおしゃべりがオーナーの趣味となっているのです。

宿泊客が少ないので、ホテルから20分ほど離れた港までオーナー自ら迎えに来てくれたり、宿泊客と一緒にカイピリーニャを飲みながら話をする時間が持てたりすることができます。

モホ・ジ・サンパウロは物価も安いので夫婦二人で月8万円くらいの費用で生活できるそうです。生活費が少なくて済むので、生活のためにあくせく働かなくてものんびりやっていけそうです。

オーナー夫妻は年に一度は30日間ほどホテルの予約を断って、故郷のパラナー州に帰って、家族団らんの時間を持つようにしているとのこと。
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事業を大きくしようとすると、従業員を雇う必要があったり、回収しなければならない投資額が大きくなったりして大変です。このホテルのオーナーのように、自分が生きるために必要な分をゆるーく稼ぐという働き方はいいなあと思います。

オーナー夫妻はいわゆる「サザエさん症候群」とは無縁の生活を送っていました。彼らは月曜日の昼過ぎからビールを飲んで、隣人とおしゃべりをしていましたし、宿泊客である僕らにカイピリーニャを振る舞って会話を楽しむことで、客にも喜んでもらい、自分たちも楽しめるという一石二鳥な生活を送っています。
オーナーのファビオの趣味は自転車だそうですが、付け足すように「そうそう、忘れてた。もう一つの趣味はセックスだよ。」とさらっと言っていました。この夫婦は熟年離婚とか心配なさそうですね。

チェックアウトの日の朝、ぼくらは布団をきちんとたたんで、部屋の掃き掃除をして、食器類もきれいに洗って、食器棚にきちんと戻しました。友達の家に泊めてもらったら、同じようなことしますよね。ホテルというより、親戚のオジサンの家に泊めてもらったという感じだったので、自然と部屋をきれいにしてから旅立とうと思いました。

ホテルを出るときは、オーナー夫妻と抱擁(アブラッソ)をしてお別れをしました。こういうライフ・スタイル、あこがれてしまいます。
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