ブラジルでは「ゴーヤ」を「聖カエタノのメロン」と呼ぶ?

ゴーヤが健康によいという話を聞いたのですが、ブラジル人はゴーヤを食べる習慣がないので、食べられないということを日本人の森さん(仮名)に嘆いてみました。すると、森さんは「うちの農園でゴーヤを栽培しているから、あげるよ。」と言ってくれました。

森さんに頂いたゴーヤは、ゴーヤ・チャンプルーにして美味しく頂きました。森さんと会った時に、ゴーヤが如何においしかったか、ということをコーフンして伝えたところ、今度は、ゴーヤの苗を分けて頂きました。

ゴーヤの特徴

頂いた苗は会社の庭で育てることにしました。そこには、灌漑設備も整っており、肥料もあるので、ほったらかしておくだけですくすくとゴーヤが育ってくれます。
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ゴーヤは結実してから2週間くらいで熟してしまいます。熟したゴーヤは、バナナのように緑から黄色に色が変わります。中に種が入っているのですが、熟す前の種は白なのに対して、熟したゴーヤの種は真っ赤に染まり、初めて見たときは不気味に思うほどでした。
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出典:Wikipedia 梶ゆきみ

できれば、大きくなってから食べたいのですが、あまり時間をかけすぎると、ある日を境に一気に熟してしまいます。森さんから教わったのは、雌花が咲いたらそこに咲いた日を記入したカードをぶら下げておくと良い、ということでした。雌花が咲いた日から2週間ほどで収穫すれば、熟す前ギリギリの状態で収穫できるというしくみです。
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ブラジル人の同僚は、ぼくが育てるゴーヤのことを、Pepino Japonês(日本のうり)と呼んでいました。ある日、同僚のブラジル人が、「お前のペッピーノが、黄色くなっていたぞ。」と知らせてくれました。

メロンに似ている

農業学校卒業の彼は、「お前のペッピーノは、メロンに似ている。」という妙な事を言い始めました。「メロンと言っても、メロン・デ・サン・カエターノ(Melão de são caetano)だけどな!(意味:聖カエタノのメロン)」と彼はつづけました。彼の情報によると、メロン・デ・サン・カエターノは、カアチンガと呼ばれるこの辺のエリアでは、しばしば見ることができる植物だということでした。

調べて見ると、メロン・デ・サン・カエターノの日本語訳は、ツルレイシ属(ニガウリ属、学名momordica charantia)であり、写真を見ると、確かにゴーヤに非常に良く似ています。学名を見ると、似ているどころか、同じ植物であるということが分かりました。植物についてはあまり詳しくないので、定かではないですが…。いずれにしろ、ブラジル北東部のカアチンガにゴーヤがあるとは、何か感慨深いものがあります。

商業栽培はされていない

日系ブラジル人に聞いたところ、商業的には販売しておらず、田舎の家で個人的に育てていることが多いとのこと。ブラジルでは育てるというより、雑草的に生えていることが多いようです。彼は、子供の頃に黄色く熟した後の赤い種をしゃぶっていたといいます。熟した赤い種は甘くなるのです。農家は、商業作物の畝の間に、このメロン・デ・サン・カエターノを植えることをすすめています。この植物の葉が線虫(nematóide)を退治する効能があると考えられているからです。

メロン・デ・サン・カエターノの原産地はインドと中国の南部です。実が熟して、裂開した姿がへびに似ていることから、「へびの実(fruto de cobra)」との異名も持っています。古くからアマゾンの先住民が、薬として利用されており、葉っぱは衣服の汚れを落とすのに利用されたといいます。