キリンがブラジルで販売するビール「放蕩女」

日本のビール会社、キリンがブラジルで展開しているビールの一つに「デバッサ(Devassa)」というブランドがあります。このブランドは、ビキニを着た女性がセクシー・ポーズをしたイラストをシンボルマークとしています。
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キリンらしからぬ、この過激なデザインのブランドの歴史はまだ浅く、2002年にリオデジャネイロで誕生しています。最近、レシフェにできたデバッサのバーでビールを飲んだので、ついでにデバッサについて調べて見ました。

デバッサのバーは、レシフェの観光の中心、マルコ・ゼロ広場にあります。
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ここは、ぼくがブラジルに来た2012年はまだ古い倉庫だったのですが、現在は改装して、飲食店が入り、地元の人々で賑わっています。

海沿いにある気持ちの良いテラス席
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彫刻の巨匠、フランシスコ・ブレナンのモニュメントを見ながら、ビールを楽しむことができます。

これは、つまみのフェイジョン(豆)・スープです。

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デバッサの名前の由来

デバッサ(devassa)という単語には「放蕩むすめ」と言う意味があります。デバッサは両腕を肩で組んだ女性の絵がブランドのシンボルとなっていますが、それが「放蕩むすめ」ということなんでしょう。このブランド名は、消費者に愛される商品であれ、という意味で付けられたそうです。「放蕩者」のポジティブな面を見ると、自由、愉快、愛嬌があるといった人に好かれるような要素があるからでしょう。ただし、2010年にパリス・ヒルトンを起用して、積極的に宣伝を行ったところ、ブランド名や宣伝の内容が女性蔑視であるとして女性の権利保護団体から抗議を受けています。いずれにしろ、日本人の感覚からすると、想像も及ばないようなネーミング・センスですね。

デバッサの歴史

2001年にリオデジャネイロで2人の若者(マルセロ・マセードマルセロ・ド・リオ)が「ヨーロッパと同じ品質でブラジル・スピリットを持った特別なビールを作ろう」と考えました。

彼らは2002年にリオデジャネイロのレブロン地区にバーを開き、そこで「デバッサ」の販売を開始しました。2004年にリオデジャネイロのサント・クリスト地区に自社工場が建設されるまでの間、ビールの製造は外部委託されていました。

レブロンにあるバーは、地元で知られる存在となり、2004年中にはフランチャイズ化しました。また、大手スーパーのポン・デ・アスーカルに商品が並べられるようになりました。

2005年になると、デバッサに目を付けたイギリス人のディストリビューターが、ロンドンのパブでデバッサを売り出しました。デバッサはイギリス国内の20以上ものパブで置かれるようになり、ブラジルの優秀なビールとして雑誌でも表彰されたそうです。

2007年には、ビール製造企業のスキンカリオール社がデバッサの成功に目を付けて、ブランドを買収しました。スキンカリオール社は自社の製造ラインを使って、デバッサを製造し、ブランド名を全国的なものにしました。

2010年には設備投資を行い、ブラジル人の一般的な好みに合わせて、DEVASSA BEM LOIRA(デバッサ超黄金)を発売し、パリス・ヒルトンを広告塔にして話題を呼びました。

2011年には、日本のキリンがスキンカリオール社を買収し、デバッサはキリン傘下のブランドとなりました。キリンはマーケティングに積極的に投資して、デバッサのブランドのブラジル国内での浸透を図りました。