ブラジルと比べて日本で痴漢が多い理由

2016-04-07_2029
東京に暮らしていると「痴漢」という単語を良く目にしますが、ブラジルではあまり見かけないようにおもいます。2015年11月号のブラジル特報にこんなコラムがありました。

 

「日本には、電車のなかで女の尻をさわったりする男がいるだろう。痴漢をいさめるポスターをよく見かけたよ。あれが、自分にはわからない。リオの地下鉄じゃあ、あんなことをする男は、まあいないよ。どうして、日本の男は、痴漢行為にはしりやすいんだ」
 私に痴漢の体験はない。ただ、さわりたいと思ったことは、はずかしい告白だがある。目の前にかっこいいお尻があれば、心のなかで手をのばすことも、ないではない。で、あなたたちにそういう想いのよぎることはないのかと、逆に私はたずねている。
 くだんの男は、そんな私の質問に、こう答えた。おどろくべき回答であり、私は今でも忘れられずにいる。 「自分にも、地下鉄でいい女を見かけて、胸のさわぐことはよくある。でも、あんなところではセックスにまで、もちこめない。だから、はじめからあきらめる。不思議なのは、お前たち日本人だ。尻をさわるだけ、前戯だけで、どうして満足することができるのか。そんな中途半端なふるまいが、理解しきれない。欲求不満が高まるだけじゃあないか」
 これまたストレートと言うしかない応答である。さわるだけ、ふれるだけではとうてい満足しきれない。
こういう民族性もあって、ブラジルには電車の痴漢などいないというのである。
井上章一氏(国際日本文化研究セ ンター教授・副所長)

ブラジル人女性に聞いたところ、実際にはブラジルでも痴漢がないことはないそうですが、日本のように大きな問題として取り上げられることがありません。その理由を自分なりに考えてみました。

抑圧されるから触りたくなる?

21歳の時、インドに一人旅に行ったことがあります。そこで出会った女性の旅人から何度も耳にしたのは「インド人にはエロい人が多い」という言葉でした。インド旅行中は金にまつわるもめごとが日常茶飯事に起こっていましたが、女性一人旅だと、金よりもインド人男性の性欲の方が問題になることが多いようです。まあ、インドを女一人で旅するような方々なので、精神的に強い女性が多かったです。

たぶん地球の歩き方で読んだと思いますが、インドでは宗教の問題でインド人女性に手を出す場合にはそれなりの覚悟がいるものの、外国人女性であれば制限の範囲外なので、触ってもOKという解釈がなされることがあるという文章を読んだことがあります。

川の流れを人為的に堰き止めると、行き場を失った水が氾濫して災害を引き起こすように、堰き止められて処理できなくなった性欲が痴漢という行為に繋がっていくのだと思います。

王陽明は次のように教えています(安岡 正篤 訳)。

強いて禁ずれば、則ち人の気持が抑鬱して発散する所がない。だから必ず潜伏して「邪慝と為り」、慝はかくれたる心で、悪・罪という字、邪悪になり、かくれて凶姦となり、或いは結び合って疾毒瘡となり、その害は殊に甚だしい。為政者はそこの人情を斟酌し、操縦し、「之を禁不禁の間に置き」、禁ずるでもない、禁じないでもない。実に上手な表現であります。「其れをして過甚に至らざらしむべし。是れ亦時に赴くの政の然りと為すところ」

鬱屈すれば邪慝になる、というようなことはみな分かっておりながら、どうもやめられないということになっている。放っておけば、腐ったり、動乱になったりするのは決まり切っておるのであります。病気でも鬱屈すると、本当にいろいろな吹き出物などが出て参ります。活動の余地を与え、希望を与えて、人心をして倦まざらしめないようにする。「是れ亦時に赴くの政の然りと為すところ」でなければならないのであります。

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ブラジルではどうか?

ブラジルでは男女が日常的にスキンシップを取っているので、「女性の肌に触れたい」という欲望が暴走するほど堰き止められていないように思います。

ブラジルでは、男性が女性と出会った時には、抱擁して、頬にキスします。キスといっても、通常は頬を合わせて、「チュッ」という音を出すだけなので、本当にキスすることは無いですが、とにかく日本人では恋人でもなければやらない親密な行動をします。

ブラジル人男性のスキンシップ事情
日本人がカップルで食事に行き、カウンター席ではなくテーブル席に案内された場合には、通常対面で座りますよね。ところ変わって、ブラジルだとカップルは必ずと言っていいほど横並びに座ります。理由は単純で、そのほうが食事中にも恋人とスキンシップが取れるからなん...

日本人が日本でブラジル人のスキンシップを真似ることは難しいですが、恋人通しや夫婦、家族間で日常的にスキンシップを取っていれば、痴漢のような愚かな行為に走ることも防止できそうです。

日本人のセックスレス

コンドーム製造会社のDUREXの調査によると、国別に毎週セックスをする夫婦の割合を調べたところ、一位はギリシャで87%、そして栄えある二位はブラジルで82%でした。ブービーはアメリカで、53%。気になる日本は最下位(!)で、なんと34%です。ブービーのアメリカとの差が大きいですね。

ブラジルでは、子供ができた後もセックスを継続的にする夫婦が多いらしく、パイプカットをするのが一般的だという話を聞いたことがあります。

ブラジルでは男のパイプカット手術が一般的?
知人の女性が3人目の子供を出産した後に、もう子供ができないように卵管を縛ったという話を聞きました。これは、帝王切開の際に卵巣から卵子を子宮に運ぶ卵管を切断して縛る手術のことで、卵管結紮(らんかんけっさつ)と呼ぶそうです。 2人の子供がいるブラジ...