リオ出身の人は何故カリオカ、フルミネンセと呼ばれるのか?

サンパウロ州生まれの人は「パウリスタ」、バイーア州生まれの人は「バイアーノ」、ミナスジェライス州生まれの人は「ミネイロ」と呼ばれます。これらの州では、そこで生まれた人を呼ぶのに州の名前が少し変化した表現を使います。しかし、リオデジャネイロ州の出身の場合には事情が異なり、「フルミネンセ(Fluminense)」と呼ばれています。また、リオデジャネイロ市民のことは「カリオカ(Carioca)」と呼びます。

なぜ、リオデジャネイロ州だけ州名とは全く異なる呼び方をするのでしょうか。

「リオデジャネイロ」の意味

そもそも、リオデジャネイロという名前はポルトガル語の言葉で、「一月の河」という意味があります。

Rio=河
De=の
Janeiro=一月

この名前は、1502年1月1日にポルトガルの航海者が、リオの北部に広がる大きなグアナバーラ湾を見て、巨大な河口と勘違いしたことに由来しています。発見したのが一月だったので、「一月の河」と名付けられたのです。

この地に最初に入植したのはポルトガル人ではなく、フランス人でした。パウ・ブラジルと呼ばれる染料に利用する木の貿易のため、入植者を連れてきて開拓を進めますが、1555年にポルトガルに敗れてフランスは撤退しました。そして、1565年3月1日にエスタシオ・デ・サー(Estácio de Sá)により、サン・セバスチャン・ド・リオ・デ・ジャネイロという町が設立されます。その後、リオデジャネイロは重要な貿易港として栄え、1763年から1960年までの間は、リオ・デ・ジャネイロはブラジルの首都として発展しました。

「フルミネンセ」の意味

フルミネンセという言葉はラテン語の「flumen=川」という単語に由来しています。つまり、ポルトガル語の「リオ」をラテン語の「フルメン」に置き換えただけなんです。


リオのサッカークラブ、フルミネンセFC

「カリオカ」の意味

カリオカ」というのは、先住民の言葉で「白い人間の家」という意味があります。先住民は、ブラジルに入植してきたポルトガル人の集落を呼ぶときに「カリオカ」という表現を使っていました。

リオデジャネイロ市民を指して「カリオカ」と呼ぶのが普及したのは19世紀になってからのことで、それまではリオデジャネイロ州の出身であろうが、リオデジャネイロ市の出身であろうが、「フルミネンセ」と呼ばれていました。

「カリオカ」という呼称が使われるようになったのは、ブラジルの文豪、マシャード・デ・アシースが1870年に出版した著書『フルミネンセ短編集(Contos Fluminenses)』の中で利用したのがきっかけだったようです。

他にもある!特殊な呼び方

「フルミネンセ」「カリオカ」以外にも特殊な呼び方がいくつかあります。例えば、リオグランデドスル州の出身の人は、ガウーショ( Gaúcho)リオグランデドノルチ州の出身の人は、ポチグアー( Potiguar)エスピリトサント州の出身の人は、カピシャーバ( Capixaba)と呼ばれます。

面白いのが、サンタカタリーナ州の出身の人で、カタリネンセ(Catarinense)という普通の呼び方の他に、「バヒーガ・ヴェルデ(Barriga-verde)=緑色の腹」という呼称があります。これは、サンタカタリーナの軍隊が緑色の腹まきをしめていたことに由来しているのですが、サンタカタリーナの人々がマテ茶ばかり飲んでいることに由来するという素敵な説もあります。