ブラジルでは言葉が通じない方が気楽な時もあります

日本語が通じないので好き勝手に言えることがあります

心に思ったことを全て言葉に出した場合、多くの人間関係は続きません。例えば、A子さんという人が新しくできた彼氏の写真を女友達に見せたとします。

A子さん「見て見て、これあたしの彼氏。」

B子さん「(心の中で)うわっ若ハゲじゃん。」
C子さん「(心の中で)ちょっと、メタボでオタク系?」

実際には、本当に思ったことを口に出したらA子さんを傷つけてしまうので、こんなコメントをするかもしれません。

B子さん「へぇー、優しそうな人だね。」
C子さん「うん、なんか包容力ありそう。」

ところ変わって、海外では、周りの人が日本語が分からないので、好き勝手なことを言ってしまう傾向があります。例えば街ですれ違った人を見て、こんなことを嫁さんに囁きます。
「あの人、相撲取りみたいに太ってるね。」
「あの人、アンガールズの山根に似てるよね。」
「あの人、おっぱいがスイカみたいだね。」

度が過ぎないように節度を持ちつつも、わりと好き勝手に言っています。

お子様にはご注意ください

幼少期をブラジルで過ごして日本に戻った帰国子女が注意しなければならないことがあります。それは、ブラジルと違って、日本では日本語が通じてしまうということです。知り合いの日本人家族の子供がブラジルから日本に戻って間もないころ、電車内に乗っている時に大声でこういったそうです。

「ねえねえ、お父さん。優先席には体の不自由な人かお年寄りしか座っちゃいけないんだよね。あのおじさん、若いのに座ってるよ~。」

それを聞いたお父さんは「こらこら、ここは日本だから、もっと小さな声で喋りなさい。」と顔を真っ赤にして子供を諭したそうです。その子供は間違ったことを言ってないですが、お父さんが赤面したのも理解できます。

ブラジルだからって安心できません。

会社に日本製のテプラがあります。ポルトガル語に対応していないので、何か問題があった時は、ぼくのところに回ってきます。

ブラジルに来て間もないころでしたが、40歳くらいのブラジル人Bさんにテプラの問題を相談されました。日本語の説明書を確認したら問題は直ぐに解決できました。試しに文字を印刷してみようと思い、ぱっと思いついた単語「BAKA」というのを印刷してみました。

無事に「BAKA」という文字が出てきました。せっかくなので、Bさんをからかってやろうと思い、『この単語はニホンゴで「賢者」という意味になるんです。』と言って渡しました。

すると、「バカってシッテル。コレ、ワタシノコトネ?」と予想外の反応が返ってきました。話を聞くと、昔ここにいた日本人の方がしばしば「バカヤロー」と言っていたので、その単語は覚えていたそうです。
冗談半分でやったんですが、なんだか悪いことをしてしまったようです。