ブラジル最古の陶器芸術、マラジョー・アート

パラ州ベレンの空港や市場などでは、特徴的な模様の施された壺や皿の陶器を目にすることがあります。

これは、マラジョー・アート(Arte Marajoara)と呼ばれるもので、ブラジル最古の陶器芸術、またアメリカ大陸でも最も古い芸術の一つとして知られています。マラジョー・アートは、ブラジルにポルトガル人がやってくる以前の400年~1400年頃に発展したと考えられています。

マラジョー・アートの興ったマラジョー島


パラ州にあるマラジョー島は、河と海に囲まれた島の中では世界最大の島と言われています。マラジョー島は、アマゾン河とトカンチンス河、さらには大西洋に囲まれています。マラジョー島の面積は約40,000km2で、日本人からは九州の面積(36,700km2)と比較されることの多い島でもあります。

マラジョー島へのアクセスの拠点はパラ州の州都であるベレンです。ここから、旅人は船に2~3時間乗ってマラジョー島を目指します。この島では農場に滞在して自然に触れあるファーム・ステイが人気です。農場では、例えば乗馬ならぬ乗「水牛」体験、グアラーと呼ばれる赤いトキやワニの観察、釣り体験、ラフティングなどが楽しめます。ついでながら、水牛は乗るだけではなく、食べることもできるそうです。

マラジョー族

一世紀からマラジョー族は、近隣に住むタパジョー族と共に略奪農業(樹木を伐採し火入れをして作物の栽培を行い、地力が消耗すると他の土地に移る農業)を行っていました。彼らは、埋め立て地に家を建て、カラフルで複雑な模様が施された陶器で家を飾り付けました。

マラジョー族は、水瓶、斧、死者埋葬用の骨壺、土偶、笛、たばこ用のパイプなどの生活用品を陶器で製造し、利用していました。マラジョー・アートは、動物神崇拝、人間の神格化、及びその両方を混同した文化を表現する手法の一つでもありました。マラジョー・アートの陶器で、へび、トカゲ、ワニ、さそり、そして亀などが、霊的な形、三角形、四角形、丸、波などの模様で表現されているのはそのためです。

インディオは死者を壺に入れて葬っていたといいます。
こちらの写真は、ピアウイー州のセーハ・ダ・カピバラ公園にある博物館のもの。

陶器の耐久性を高めるため、原料となる粘土には野菜、樹や骨を燃やした灰、石を砕いた粉や貝殻の粉などが練り込まれました。

マラジョー族はインカ族のような建築物を残しませんでしたが、陶器の形でその生活様式を後世に伝えています。マラジョー族が作った生活用品から、その文化の高さがうかがえます。

20世紀になって、マラジョー・アートの価値が再認識され、マラジョー島の人々は当時のマラジョー族が製造した陶器のレプリカを製造するようになりました。現在では、マラジョー島やパラ州の州都ベレンなどの民芸品売り場で、色とりどりのマラジョー・アートを購入することができます。

参考サイト(infoescola:ポルトガル語)

マラジョー・アートが沢山売られているベレンのベロペーゾ市場

マラジョー・アートを売る屋台

関係ないですが、ベレンの空港で売られていたピラニアの置き物も折角なので掲載しておきます。