アマゾン河の名前はギリシャ神話に由来する

ブラジルといえば、広大なアマゾンを思い浮かべる方も多いかと思いますが、この「アマゾン」という名称は、実はブラジルとは全然関係ないギリシャから来ています。ブラジルの地名の多くはインディオの言葉に由来していますが、「アマゾン」はギリシャ語から来てたんですね。
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ギリシャ神話に登場するアマゾン

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ギリシャ神話によると、アマゾンは黒海沿岸あたりに住む女性のみで構成された女戦士の部族で、部族の村に男性が入ることや男性と関係を持つことが固く禁じられていました。1年に1回だけ、種を維持するために他部族の集落に行き、男性と関係を持つことが許されていました。このとき、男の子が生まれた場合には殺害するか、父親の元に送られるか、原野に放たれました。

アマゾンの由来となっているアマゾス(Amazos)というのはギリシャ語で「乳がない」という意味です(A (否定の前置詞) + mazos (乳))。部族の女性達が弓を扱いやすくするために右の乳房をそぎ落とす習慣があったことから、その名がついたということです。

アマゾン河を「発見」したスペイン人

インカ帝国を征服したフランシスコ・ピサロの弟、ゴンサーロ・ピサロによる黄金郷(El Dorado)探索隊に参加した士官の一人に、フランシスコ・デ・オレリャーナ(Francisco de Orellana)という人物が居ました。

彼らの探検は、現在のエクアドルの首都であるキトからスタートしました。アンデス高地の冷涼な場所から、アマゾンの熱帯地帯に来た探検隊は、降り続く雨と気候に悩まされました。病気になり死亡する者も続出し、食料確保に困難を極めたそうです。

いよいよ食料が底をついてきたころ、ピサロはオレリャーナに食料探しを命じます。オレリャーナは60人程の仲間を引き連れてナッポ河を下りました。時は1541年12月でした。

オレリャーナは、数週間の旅の末、友好的なインディオの部族に出会い、食料を得ることができますが、河の流れが速かったため、元来た場所に戻ることができなくなってしまいます。もはや、黄金郷を探す状態ではありませんでした。

オレリャーナの探検隊はインディオの村を2月2日に出立しています。9日後の1542年2月11日、オレリャーナの部隊はナッポ河の先にある巨大な河に到達しました。現在アマゾン河と呼ばれる大河です。

オレリャーナ隊がアマゾン河を下っている時、彼らはしばしばインディオからの襲撃にあいました。ある集落では、女性の戦士も居て、男の10倍くらい強かったと部隊のキャプテンが記録しています。これが、ギリシャ神話のアマゾンを思い出させたことから、この地域一帯がアマゾンと名付けられ、後にオレリャーナ隊が発見した大河がアマゾン河と呼ばれるようになったのです。

Amazon.com社名の由来

アマゾン河とは関係ないですが、アマゾンと言えばAmazon.comの創業者ジェフ・ベゾスは、社名を付けるにあたって、ラテン語の「アブラカダブラ(物事の成就を願ったり災いを払った りするときに唱える 呪文)」をもじって、「カダブラ(Cadabra)」という名前にしようとしていたそうです。しかし、顧問弁護士が社名を聞いた時に、「死体(Cadaver)」と聞き 違えたことから、名前を見直しました。

ベゾスが、有名なアマゾン河から企業名を付けたのは2つの理由があります。一つ目は、「地球上で最大の書店」というコンセプトに合わせて、規模感を出せると考えたこと、二つ目はアルファベットの順番でAが最初に来るということで ウェブ上で上位に表示されやすいという理由でした。